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ノルマンディーの風

痛みで分かる兄弟猫愛?

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            翌朝、恐る恐るサロンに入ってみると、
            常に子猫たちに虐待され続けている、
            植木の土が掘り返されていた。

            でも、トイレ以外におしっこをされた形跡はなし。
            ソファーにおしっこをされるよりはかわいいもの、
            許す、許すと、植木の土を元に戻し、
            いつも通りにやってくるクロクロとプリュムをサロンの中に入れた。

            FanFan曰く、
            「猫は3日間、家の中に閉じ込めておけばどこにも行かない」だとか。
            こうなったら、3日の間に何が何でも猫たちをパシャに慣れさせるぞ!
            鼻息を荒くし、3匹の様子を伺った。

            クロクロはだいぶ自分のペースを取り戻し、
            定位置であるクッションの上へ直行。
            たまに近づいてくるパシャに相変わらず威嚇しつつも、
            体勢は徐々にゴロ寝に。

            プリュムはというと、嫌でも顔を付き合わせるパシャと、
            最初は小突き合っていたかと思うと、
            どんどんエスカレートし、バチンバチンと引っぱたき合い、
            それはそれは、目を背けたくなる激しさ。
            そのうち、サロン中を追いかけ回し、取っ組み合いに発展!


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            あの、お取り込み中失礼しますが、
            それは本気なのでしょうか?遊びなのでしょうか?

            小さい時から子猫の取っ組み合いは見慣れているといっても、
            なんせ今や体の大きさが違う。
            クロクロとプリュムは体格の差がありすぎるためか、
            最近はとんと、取っ組み合いをしなくなっていた。

            スリムなパシャと比べても、やっぱりひと回りは大きいプリュム。
            プリュムがどすこいと肉弾戦で攻めれば、
            パシャはひらりとかわし、空中戦で上から攻撃!

            仕舞いにはもみ合ったまま、噛みつき合い、
            「キューン」と甲高い悲鳴を上げる。
            その度に流血騒ぎになったらどうしようと、
            「おいおいお~い!!!」と止めに入っていた私。
            一向に止める気配のない兄弟げんかに、
            もういい加減、放っておくことにした。

            どうぞ、思う存分やってください。

            クロクロは「無益な争いを繰り返す、愚かな男たち」を横目に、
            クッションの上で独り静かに昼寝中。
            私もあなたの意見に大いに賛成です。

            そんな愚かな男たちも、やはり疲れてくるのか、
            安全なる距離をしっかり取って昼寝。
            男の戦いと休戦昼寝を交互に繰り返しながら、
            その2匹の距離はじわじわと近づいていったのです。


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            思い起こせば、瓜ふたつだったプリュムとパシャ。
            小さい頃から兄弟姉妹の中でも一番仲良しだった気がする。
            違いといえば鼻の上のブチの位置で、
            鼻の真ん中にあるのがプリュム、
            鼻の左側にあるのがパシャ。


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            もっと大きな違いは、
            パシャの背中に白いブチがあることなんだけれど、
            そういえば少し前に彼らのフーテン父さんが、
            うちにタダ飯を食いに来ていて、
            ふとその後姿を見たら背中に白いブチがあるのを発見!
            まざまざと親子の証を見せ付けられ、思わず笑ってしまった。

            やっぱりあんたが、うちの子猫たちのダメ親父なんかい!


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            そんなことを思い出しながら、ふと気がついたけど、
            実は私がうちの子にしたいと最初に思ったのは、
            クロクロとパシャだったんだっけ。
            気が強く、でも臆病でいてひょうきん者。
            私にはべったりだったのに、他の人が来ると一目散に逃げ出す。
            人間もそうだけど、私はクセのある奴の方が好きで、
            簡単にみんなから愛されるプリュムよりも、
            この一癖も二癖もあるパシャが気に入っていたのだ。

            そして3日間、パシャを家の中に閉じ込めていて、
            よく分かったけれど、彼の動きの活発なことといったら!
            彼と比べるとクロクロもプリュムも、
            はっきり言って、すでに老成の域といった感じ。

            まあ、夜中にどんだけこの2匹が外で馬鹿騒ぎをしているか、
            私は知る由もありませんがね。
            日中、サロンにいるクロクロとプリュムはず~っと寝続けて、
            そのまま溶けてしまうのではないかと思うほど寝てばかり。


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            パシャは外に出ていないせいもあるのだろうけれど、
            右に左に走り回り、上に下に上ったり降りたり、
            落ち着きのないことといったら!            
            未だ誰も上ったことのなかった、
            天井まである食器棚の上に上った時には正直、感心した。
            
            アンヌ・ロールには本当に申し訳なかったけれど、
            これはアパルトマンには向かない猫だわ。

            そして、もうひとつ、
            パシャが戻ってきて、よおく分かったこと。


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            プリュムの巨大さって、

            “肥満”

            だったんだ・・・。

            2匹の見た目も違うけれど、抱いた時の感触はさらに違う。
            パシャは硬い筋肉で引き締まったボクサータイプに対して、
            プリュムはぷよぷよで肉が垂れるお相撲さんタイプ?

            あんなに瓜二つだった2匹が、
            どこからそんなに差がついてしまったのか。
            “パリにゃん”になりそこなったパシャならともかく、
            プリュムは生まれた時からず~っと、
            野生的な外猫のはずなんですけどね。

            さっぱり分かりません!

            
            それはさておき、

            そろそろお待ちかねの、
            パシャが外猫に戻る時期が来たようです。
# by yokosakamaki | 2011-12-20 18:09 | うちの猫物語