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ノルマンディーの風

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緑の季節

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                   どこへ行っても最近の話題と言えば、
                   「もう、雨ばっかり(怒)!!」。
                   この話題、4月から恐ろしいほどぜんぜん変わっていない。

                   5月になれば~、6月になれば~、
                   という私たちの願いも空しく、
                   6月中旬に至っても、
                   「もう、雨ばっかり(怒)!!!」。

                   近頃はそこに、「そういえば、今年の春はなかったよね」と言う、
                   さらに悲しい思い出話も加わり、寂しさもひとしお。


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                   と、人間たちが天候不順に不平不満を言っている間にも、
                   相変わらず自然界は前進あるのみで、
                   今やうちの果樹園は緑の世界へと様変わり。

                   花を咲かせてから葉を茂らせる果樹たちは、
                   街路樹などの樹木よりも新緑の季節が遅いのです。


                                      
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                   みずみずしい葉の間には赤ちゃん果実も見え隠れ。
                   今年もすっかり花を見損なったカシス、
                   濃い緑にほんのり赤みが差したりんご、
                   葉に負けず劣らず新緑色のさくらんぼ、
                   産毛がかわいらしいベビーコワン。
                   みんな、まだまだケツの青いヒヨッ子。

                   それでも天候不順の影響は一目瞭然で、
                   去年と比べると果実の数が少ない、少ない。
                   寒さで花がイマイチ咲かず、
                   咲いた花も嵐で吹き飛ばされ、
                   なんとか実をつけたところでさらに雨で叩き落され。
                   さらには太陽が十分に顔を出してくれなければ、
                   仕上がりの味にも響いてくる。

                   天候は人間の思いどおりにならないばかりか、
                   植物の思いどおりにもまったくならない。


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                   そんな中、一番元気な奴らといえば、
                   雑草といったところの草花。
                   ちなみにフランス語で雑草は、
                   “mauvaise herbe(モーヴェーゼルブ)”と言うのだけれど、
                   私は意味を知らずに最初に聞いた時、
                   「誰が“悪い草”って決めたのよ!」
                   となんだか腹が立った。

                   ま、日本語の“雑草”というのも可哀想な言い方ではあるけれど、
                   どんな環境でも強かに生き抜くのがこの分野の草たち。
                   強風が吹こうとも、雨が多くとも、
                   がっちり地面に根を下ろし、ニョキニョキと思う存分葉を生やす。
                   その生命力や、賞賛に値するほど。

                   果樹の間の地面もすっかり草でぼうぼうに覆われ、
                   今年のFanFanの雑草との戦いも完敗となった模様。
                   うちのチビどもだって、顔を覗かせるのが精一杯な成長ぶり。


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                   「あれ?強力な助っ人たちはどうしたのよ」
                   とFanFanに聞くと、
                   「果樹の葉や果実まで食べられそうだからやめた」とのこと。

                   賃金値上げや労働条件改善を求めるのは、
                   どこの労働者でも同じこと。
                   今や果樹に膨らみ出した実があれば、
                   頭を下げて地面の草を食むよりも、
                   頭を下げずに採れる目の前の果実を食べるのは当たり前?

                   といっても馬たちみんなが、木に成る果実をも食べるとは限らず、
                   欲張りなのは性格によるらしいのだけれど。
                   強力な助っ人ではなく、欲張りな労働者となった馬を、
                   芝刈りに雇うのはあきらめたFanFan。
                   さらに雨続きを理由に芝刈り機を作動させるのも怠ったのは、
                   自分のせいだろ。


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                   そんなこんなで放って置かれた果樹園は、
                   果樹も地面も見事に緑に染まったわけであります。

                   もしかして、
                   こういうのをオーガニックって言うのかしら?


                   
                   
                   
                                                   
                   
by yokosakamaki | 2012-06-18 04:01 | うちの果樹園

続・“ひよこ”から“???”へ

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            “にわとり”から“ひよこ”に再び戻ったわけではもちろんなく、
            俄然、鶏飼育にやる気を出したFanFan。
            黄色いひよこを買って来てから約1ヵ月後、
            さらに黒いひよこをなんと50羽!買って来た。

            私、黒いひよこを見たのは、
            生まれて初めてでございます。


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            クークー(coucou)と呼ばれる種類の鶏だそうで、
            通常の黄色いひよこよりもさらにかわいらしい!
            ふわふわの黒い物体がチョロチョロと動く様子は、
            宮崎駿映画に出てくるまっくろくろすけの“ススワタリ”のよう。
            もしくは、電球に照らされた地下の賭博場に群がる黒服たち、といった感じ。
            ひよこも色が変わるだけで、雰囲気がガラリと変わるものだのう。


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            性格も黄色いひよこより、好奇心旺盛で、
            カメラの方に寄って来る、寄って来る。
            体も小さく、“ひよこ期間”が黄色よりも長かった気がする。
            でももちろん、しっかり成長していくわけで、
            今や“にわとり”となり、大きな鶏小屋へ移動をした黄色い鶏たちの後を追うように、
            3週間後にクークーたちもアトリエから鳥小屋へと引っ越をした。


            羽根が生え、特徴的な白黒のまだらな姿になりつつも、
            まだかわいらしさが残るクークー。
            印象的なのはその目で、
            白く縁取られた黒い目が並んだ様子は、
            何かを見透すように神秘的。


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            そして、うちにやって来てから約1ヵ月半後、
            鳥小屋もさらに手狭になり、
            最終住居である鶏小屋に引っ越すことになったのです。

            FanFanはパリに行く日の朝にバタバタと引越し作業をしていたけれど、
            先住の黄色い鶏たちとも問題はなさそう、とのこと。

            と、その数日後。
            パリから帰ってきた日に鶏小屋へ直行したFanFan。
            青い顔をして戻って来た。

            「クークーたちの姿が見当たらない!」


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            鶏小屋は牧草地に網を張った柵の中に設置されており、
            鶏たちは自由に外を出入りできるようになっているのだけれど、
            その外にある柵の扉が開いていたというのだ!

            FanFanが閉め忘れたのか、それとも柵の外にいる、
            先日生まれた子馬と母馬が何かの拍子で開けたのか。
            とにもかくにも、黄色い鶏たちはみんないるのに、
            黒い鶏のクークーは数羽しか残っていないとか。


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            翌日、鶏小屋を見に行ってみると、
            すっかり立派な“にわとり”になった黄色い鶏の足元を、
            見え隠れする黒いクークーは、たったの5羽。
            あんだけワンサカいたクークーたちは、
            一体どこに行ってしまったのでしょう?

            
            そこで浮かび上がるのが、
            容疑者1、うちのアカント。


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            まだクークーたちがひよこだった頃、
            FanFanが目を離した隙に、
            黒いひよこ1羽を口にくわえて外に連れ出した前科者。
            FanFanがすぐに気がついて、
            無事にアトリエに戻したから大事には至らなかったけれど、
            アカントは大目玉を食らっていた。

            奴がひよこをどうしたかったのか、定かではないが、
            彼女の性格上、遊び相手にしたかったのかも、と私は思ってみたり。
            まあ、アカントの大きな口なら、ひよこ1羽なんてひと飲みだもんね。

            な~んて言いつつ、
            最近、FanFanの実家で面倒を見てもらえなくなったアカントさん。
            毎週、私たちと一緒にパリ近郊の山小屋に行っているわけだから、
            身の潔白は証明済みなんですけれど。

         
            となると、次に浮かび上がるのは、
            容疑者2、うちの猫ども。


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            特に!どこでも顔を出したがるパシャが一番怪しい。
            しかしながら、クークー45羽を、
            猫1匹で平らげられるとは、到底思えない。
            うちの猫4匹で山分けしたとしても、
            1匹につき11羽の取り分は多すぎるだろ!
            さらにさらに、万が一、猫たちがクークー45羽を襲ったとしたら、
            さすがに黒い羽根が至るところに飛び散っているはずながら、
            鶏小屋も、小屋周辺も羽根1本落ちてやしない。

            となると、となると、クークー45羽は、
            一体どこに行ってしまったのでしょう?
            
            
            近所に住む、ルバーブ屋さんは43匹ものキツネを仕留めたらしい、
            とFanFanが情報を仕入れてきた。
            へぇ、残念ながら私はまだ見かけたことがないけれど、
            うちの周りにはキツネもいるんですねぇ~。
            
            そういえば、先日遊びに行ったマリーとジョルジュの家でも、
            鶏を飼っていて、毎朝、庭に放し、夜になると小屋の中に入れると言っていた。
            ところがある日、小屋に入れると鶏が1羽足りない。
            すると庭の隅に大量に羽根が落ちていたため、
            「キツネにやられたか!」とがっかりしていたら、
            その翌々日に襲われたはずの鶏が戻ってきたとか。
            キツネから逃げるために、どこかに隠れていて、
            安全になったから出てきたのかもだって。

            したがって、FanFanの中では、
            容疑者3のキツネが有力候補。

            でも、それだって羽根が落ちていないのは不思議だし、
            キツネにしてもクークー45羽は食べきれないだろう。

            ただ逃げ出したにしても、
            なんといっても45羽のクークー団体ご一行様。
            近所の人々だって大仰天というもの。
  
            さらに問題なのは、クークーたちはまだ鶏小屋に慣れていず、
            マリーの鶏ならともかく、自力で家に戻ってくる可能性は少ないということ。        
 

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            果たして一体、あの子たちは、
            本当にどこへ行ってしまったのでしょう?




                     
by yokosakamaki | 2012-06-03 23:00 | うちの鶏物語