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ノルマンディーの風

カテゴリ:うちの秋田犬物語( 16 )

我が家の家畜ベビーブーム

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※愛犬家のためのフリーペーパー「WONDERFUL STYLE」の休刊のため、

WEBサイトで連載していた「秋田犬とフランス田舎暮らし」のブログ記事を再掲載します。

ご覧いただいていた方は、再掲載分が終わり、続編になるまで、再度お付き合いください。




ノルマンディーの景色がまだ冬の装いの中、

いち早く春の兆しを示してくれるのが動物たちです。

我が家にいる家畜はすべてうちで繁殖をさせているため、

次から次へとチビッ子たちが生まれる時期なのです。




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まず初めに、私の仕事は卵を孵化器に入れること。


ちなみに通常、スーパーなどで食用として売られているのは無精卵で、

この卵を孵化器に入れても孵化はしません。

雄鶏と一緒に暮らしている雌鶏が産んだ有精卵のみが、

ヒヨコになるのです。


家のサロンに設置された孵化器を、我が家の犬猫は物珍しそうに見物しています。






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この孵化器に入れられる卵は50個。

一定に保たれた温度と湿度の中、自動で卵の向きを毎時変えてくれます。


そして待つこと21日間。

卵の内側から穴が開いたかと思ったら、ヒヨコがポコポコ生まれてきます。

とはいえ、50個の卵がすべて孵化するわけではなく、

中には無精卵もあるため、ヒヨコになるのは30個強が平均値。


あの見慣れた卵からヒヨコが出て来るのを見るのは、

本当に不思議なものです。

その後、ヒヨコたちはアトリエに移動し、

電球の下で育ててある程度大きくなってから、春の暖かくなった外の世界へ出します。




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卵たちが孵化器で温められている間、

外では子羊、子牛が生まれています。


基本的にどの家畜も自然分娩に任せているのですが、

生まれてきた子が乳を飲まない場合がたまにあります。

母羊、母牛が面倒を見ない、

または子が乳首を見つけられないなど、原因はさまざま。


子羊くらいの大きさならまだしも、

子牛の口を母牛の乳首に寄せて、乳を飲ませるのはまさに格闘技です。


それでも、年に1頭くらいは育たずに死んでしまうこともあります。

卵から自力で出られないヒヨコも時にはいて、

私が手助けして出してあげても、数時間で死んでしまうことも。




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この春は我が家の雌馬も出産したのですが、子馬はたぶん自力で立ち上がることができず、

すでに野生動物に食べられた亡骸を発見した年でもありました。


日がぐんぐんと長くなり、世の中は明るく暖かい春へと向かっている時期ながら、

毎年、生と死について考えさせられる季節でもあるのです。


命に確実なものは何もなく、

生のあるところには必ず死があることを実感します。


そんな中、我が家の秋田犬であるユキは7カ月半、カイは5カ月になりました。

2匹とも元気にすくすくと育っています。




by yokosakamaki | 2019-05-20 00:25 | うちの秋田犬物語

ノルマンディーの冬の海岸

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※愛犬家のためのフリーペーパー「WONDERFUL STYLE」の休刊のため、

WEBサイトで連載していた「秋田犬とフランス田舎暮らし」のブログ記事を再掲載します。

ご覧いただいていた方は、再掲載分が終わり、続編になるまで、再度お付き合いください。




フランスの北西部に位置するノルマンディー地方は、

パリのあるイル・ド・フランス地域に隣接する内陸部から、

イギリス海峡の海辺までの広い範囲に跨ります。


世界遺産のモン・サン・ミッシェルがあると言えば、

ご存知の方も多いでしょう。


そんなノルマンディーに我が家があるのは、海から3kmというイギリス海峡側。

しかしながら、パリとノルマンディーを行き来する生活のため、

日頃はなかなか海に行くことができません。


我が家の秋田犬が2匹になったことだし、

子犬たちにも海を見せてあげようと、みんなで出かけることにしました。



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訪れたのはアロマンシュ・レ・バンの海岸。


2次世界大戦時の1944年に「ノルマンディー上陸作戦」の舞台となった場所で、

世界的に有名な海岸なのです。

現在でも当時造られた人工港の残骸が海に浮かんでおり、

写真の後方に黒い物体があるのが分かるでしょうか? 


街には記念館もあるため、夏季は大勢のツーリストで賑わうのですが、

天気がすぐれない冬ともなると、ほとんど人気はありません。

だからこそ、私たち住人にとっては、のんびり砂浜を散歩できる時期でもあります。



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イギリス海峡側の海岸は、

モン・サン・ミッシェルでも知られるように、干満の差が激しいのです。

満潮時には岸まで海水がやってきますが、干潮時には広い砂浜が現れます。


そんな干潮時の砂浜に降りた時から、ユキもカイも気になっているのは大勢のカモメたち。

隙あらばカモメを目掛けて駆け出そうと、リードをひっぱる2匹を捕まえておくのは大変です。


夏は砂浜で寝転ぶ海水浴客でも賑わうのですが、なんせここは北部のノルマンディー。

夏でも水温は高いとはいえず、私はここで2回だけ海に入ったことがあるのですが、

どちらも夕方だったため、海から出るとブルブル震えるくらい寒いのです! 



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冬ともなると、もちろん海に入る人は誰もいませんが、

我が家の犬たちは北国出身の秋田犬。

冷たい海水なんてへっちゃらでしょう。


でもさすがに、初めて見る海に脚を入れるのはおっかなびっくりながら、

次から次へとやって来る波をかわし、水に慣れるのも早い。

広々とした砂浜をバシャバシャと水に濡れながら散歩するのは、

2匹とも気持ちがよさそうです。


私たちにとってもキリッと冷たい空気の中、

久しぶりの海を眺めるのは気分爽快! 


近所といえども、次はいつになるか分かりませんが、

また時間を見つけては、みんなで砂浜を散歩したいものですね。


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by yokosakamaki | 2019-05-13 00:03 | うちの秋田犬物語

カイ、生後10週目

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※愛犬家のためのフリーペーパー「WONDERFUL STYLE」の休刊のため、

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20151015日生まれの秋田犬のオス、カイが、

我が家にやって来たのは、その年の年末のこと。


秋田犬のメス、ユキとの年の差は2カ月半です。

しかしすでに姉弟のような体格差がある2匹。

将来夫婦になることが分かっているのか甚だ疑問ながら、

何の問題もなく、すぐに一緒に遊び始めます。

何といっても2匹ともまだまだ子犬ですから、

遊び相手が出来て大喜びのよう。





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うちにいる猫2匹も子犬が2匹目ともなると、

ユキがやって来た時の様には騒ぎ立てず、ずいぶん慣れた様子。

たぶん、子犬同士で遊べるため、

相手にしてくれない寝てばかりの猫たちに、あまり関心が向かないのかもしれません。


カイ自身もその性格からなのか、初めて見る動物があまり気にならないよう。

時々は猫を追いかけることもありますが、ユキの時のように流血の洗礼は受けずとも、

カイはすんなりと家族の仲間入りを果たしたようです。




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それにしても驚くのは同じ秋田犬とはいえ、ユキとカイの性格の違い。


フランスでの秋田犬のイメージである「猫のような犬」そのままのユキに対して、

カイはまさに「犬のような犬」(笑)。

すでにおばあちゃんのような、怠惰で緩慢な動きをするユキに比べて、

カイはまったく落ち着きがない! 


ごはんをもらうのも、撫でてもらうのも常に「ボクが先」な男の子。

これも6匹兄妹でいろんなものを争って育ったからでしょうが、

ごはんを平らげるのがめちゃくちゃ早い! 





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ユキ同様に「お座り」も「お手」もすでにマスターしているのは、

親兄妹を見て育ったおかげでもあるでしょう。


しかし、トイレのしつけがまだだったよう。

家の中での粗相がほとんどなかった、きれい好きなユキですが、

カイは知らない間に家のどこかで用を足していることがしばしば。


さらに困ったことは、私たちが帰って来た時など、

うれしい時におしっこをしてしまうこと! 

これを「うれション」と言うようですが、

怒ることもできないし、ほぼ毎日のように床を掃除させられる始末なのです。



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でも悪い面ばかりではありません。


「犬のような犬」であるカイは、

ブリーダーさんが言っていたように名前を呼ぶとすぐにやって来てくれる! 


また頑固で気まぐれなユキと違って、

よく言えば素直、悪く言えば単純なカイは、犬舎に入るのも嫌がらず、

いつでも喜んでお座りをするほどの手の掛からなさ。


オスの方がしつけが大変だと聞いていた私たちにとっては拍子抜けするくらいです。


2匹姉妹だったユキが山の手育ちお嬢様だとしたら、

大家族だったカイはまさに下町育ちの江戸っ子という感じ。


犬の性格にも、やはり「育ち」が出るのかもしれません。





by yokosakamaki | 2019-05-06 00:34 | うちの秋田犬物語

ユキのお婿さん探し



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私たちが秋田犬を飼うと決めた時に、もうひとつ決めたことがあります。


それは「つがい」で飼い、行く行くは繁殖させるということ。


そこら辺の経緯はまた改めてお話しするとして、

よってユキを飼うと決めてすぐに秋田犬のオスの子犬も探し始めました。

ユキの生家であるブリーダーさんが言うには、メスはオスを選り好みするから、

できれば子犬の時から一緒に飼い始めてカップルにした方がいいとのこと。


とはいえ、秋田犬のブリーダーの数は限られているし、なかなかすぐには見つかりません。



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我が家にユキが来てから約半月後、

前もって連絡を取っていた個人ブリーダーさんから、

「子犬が生まれたから見においで」との知らせをもらいました。


今回はノルマンディー地方内の我が家から約1時間のところにある、

内陸の緑豊かな山間部。

改装中の一軒家にお住まいは若いご夫婦と3歳の男の子に、

秋田犬の白毛のメスとラブラドールの去勢したオス犬という一家。


奥さんが日本映画の「ハチ公物語」を見たことのあり、

渋谷駅前の忠犬ハチ公像を見るために訪日したいというほどの秋田犬ファン。

メス犬が発情期で興奮しているのを見て、

1度だけとプロのブリーダーのところにいる秋田犬の赤毛のオス犬と交配させたとのことでした。




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生まれてきたのは虎毛2匹と赤毛4匹のカラフルな子犬たち。

うちオスは赤毛の2匹で、体格差がかなりあったため、

迷わず大きい子犬の方に決定。


しかし生後4日しか経っていない子犬たちは、

目も開いていないし顔つきが全然分からない。

ほとんど動きもしないため、正直言って選びようがない感じです。

分かりやすいように色違いの首輪をつけてくれていたため、

とりあえず赤い首輪の子犬を予約。


念のため、また1カ月後に来ることを約束し、

それまでに他の予約がなければ、その時に再度決定することにしたのです。






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何といっても今回は同じノルマンディー内ということで、

ブリーダー宅に何度でも訪れる私たち。


生後1カ月になった子犬たちは、むくむくとみんな元気に育っています。

しかし、目は開いたけれど寝てばかりで相変わらず顔つきはよく分からず。


でもやっぱりオス2匹の体格の違いは歴然だったため、

予約をしておいた赤い首輪の子犬に最終決定しました。






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来るまでに決めておいた名前は、日本名のカイ。


ユキ同様綴りは、「L'Kai」となってしまうのも仕方がありません

(※フランスでの犬の名前の付け方参照)。


しかしカイはまだ生後1カ月。

我が家に連れて帰るには、もう1カ月待たなくてはいけません。






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そして生後2カ月と2週間が過ぎた頃、

カイを連れて来る日がやってきました。


すでに子犬3匹は巣立った後で、

カイは残りの2匹たちと庭を走り回っていました。


ご夫婦もすでに「カイ」と呼んでいてくれて、

今や名前を呼ぶとすぐにやって来てくれるのだとか! 





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ユキの時ほど丁寧なレクチャーはなかったけれど(やっぱりフランス人・笑)、

必要書類をもらったら、妹犬&母犬&叔父犬の大所帯に別れを告げて、

未来のお嫁さんの待つ我が家へ向かいましょう。


と、途中で昼食に立ち寄ったレストランの店内で、

まんまとおしっこをしてくれたカイ。


子犬2匹となった我が家の暮らしに、一抹の不安がよぎります。






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by yokosakamaki | 2019-04-29 00:31 | うちの秋田犬物語

犬連れパリデビュー

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※愛犬家のためのフリーペーパー「WONDERFUL STYLE」の休刊のため、

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さて、パリの地下鉄から出て歩道を歩いていると、

お洒落な店の前で突然しゃがみ込む秋田犬のユキ。


あっと思う間もなく、歩道の真ん中に立派な排泄物がごろり。


すかさず、向かいから来るパリジャンが「ティッシュ持っているよ」の一言。

「大丈夫、ビニール袋を持っているから」と返事をして排泄物を取り除いていると、

他のパリジャンが「メルシー」と笑顔で追い抜いていく。


犬の排泄物を片付けないことでパリは有名ですが、そのことを気にしてなのか(???)、

何だかパリジャンたち、みんながやさしいではありませんか!!





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続いてのユキの挑戦はデパート。


パリのデパートは犬連れでの入店が可能なのです。

でも、念のために入り口に立つ警備員さんに入れるか尋ねてみると、

「もちろん」の返事。


しかし階段も不慣れなユキに、動くエスカレーターはさらにハードルが高かったよう。

降りる時は自力で降りてくれるのだけれど、

乗る時はやはり「動かない」ポーズになるユキ。


5階まで上るとなると、

すでに10kg以上あるであろう大きなユキを何度も抱えなくてはいけません。

その度に周りにいるパリジャンたちに笑われる私たち。


大きく見えたとしても、まだまだ生後4カ月のベベですから!





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挑戦続きで疲れたであろうユキと、

重いユキを何度も抱えてすっかり疲れた私は、

カフェのテラスで休憩です。


パリのカフェやレストランは許可を得れば、犬と入店ができる場合もありますが、

テラス席なら誰にも文句を言われることはありません。


水を飲ませてあげたいと、ユキ用の水もオーダー。

プラスティックの容器に水を入れて、ギャルソンがにこやかに持って来てくれます。


疲れる度にカフェに入って犬用の水を頼んでいたのですが、どこでも同じ。

まるで人間よりも犬へのサービスの方がいいのではないかと思うほど!




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ノートル・ダム寺院を川越しに眺めながら、

セーヌ川沿いをひとしきり歩いたら、ユキのパリデビューは終了です。


それにしてもパリジャンたちの犬好きなことといったら!

 

秋田犬はパリでは珍しい犬種だということもあって、

パリを散策中に声を掛けられること、20人は下らないでしょう。


「シベリアン・ハスキー?」と聞かれることが多かったのですが、

秋田犬を知っているパリジャンも結構いました。





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話しかけられるたびに愛嬌を振りまくユキは、

まさにパリジャンたちにモテモテ。


長いことパリにいる私ですが、

犬を連れて散歩をするのは今回が初めて。


犬と一緒に眺めるパリは、

犬に寛容で犬懐こい、パリジャンたちの新しい一面を見せてくれました。

そういう意味では、私も犬連れのパリデビューだったわけです。


そんな新しい発見ができたのもユキと一緒だったからこそ。

ユキ、また一緒にパリをお散歩しようね!





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by yokosakamaki | 2019-04-22 00:10 | うちの秋田犬物語

ユキのパリデビュー

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ノルマンディーの田舎で暮らしている秋田犬のユキ。


散歩道は我が家の牧草地なので他動物に慣れたとしても、

日常的に車の往来や人混みに接することはありません。

しかし今後、街に連れ出す時のために、

早いうちから都会にも慣れさせた方がいいというもの。


そこで生後4カ月になる頃、パリに初めてユキを連れて行くことにしました。

一気に上級編ですが、何事も小さい時から経験すべし!





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最初に立ちはだかった関門は、地下鉄へ降りる階段です。


実はこの後に及んで、

ユキは一度も階段を上り下りしたことがなかったのです。

我が家では寝室のある2階に上るのは禁止だったため、

今まで平面のみで暮らしていたユキ。


地下へと続くトンネルのような長い階段を見たユキは、

脚を前後に投げ出して腹這いになり、

「絶対動かない!」というポーズを取ります。


そんなユキを抱きかかえ、階段を数段降りたところで下ろし、

自力で降りることを促します。

すると、恐る恐るながらユキは1段ずつ階段を降り始めました。


エライぞ、さすがうちのユキ!






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階段はクリアしたものの、

不安だったのがユキとの地下鉄の乗車です。


キャリーバッグに入れた小型犬は無料で乗車が可能なのだけれど、

生後4カ月の子犬とはいえ、ユキはすでに中型犬以上の大きさ。


そこで窓口で聞いてみると、

ユキを一瞥した係員は「ダメだけれど、ま、いいわ」との返事。


最近になって調べてみると、その時までは大型犬の乗車は禁止だったけれど、

リードと口輪をつけて乗車料金の半額を払えば、

大型犬もパリの地下鉄に乗れるようになったようです。


でも「ま、いいわ」の言葉で、

その時ユキは堂々と無賃乗車しました。

これが何事も個人判断のおフランス(笑)。







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いざ、電車に乗ろうとすると、

ホームで再び腹這いになって「絶対動かない!」ポーズを取るユキ。


抱き上げて電車に乗せると、すぐさま床に腹這いになって動きません。

そんなユキを椅子の下に押し込み、ほっと一息。

電車は空いていたのですが、大勢の人が乗り降りする駅もありました。

それでも吠えもせず、椅子の下でユキは静かにしています。


電車から降りる時になってもやっぱり動かないユキを、

抱えて降りなくてはいけなかったけれど、地下鉄の乗車もまずは合格。


さあ、まだまだパリでのユキの挑戦は続きますよ~。









by yokosakamaki | 2019-04-15 00:52 | うちの秋田犬物語

我が家の散歩道

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犬と猫の他にいろんな動物がいる我が家。

中庭から果樹園を通って牧草地へと続く、うちの敷地内は、

秋田犬のユキが来る前から、私と猫たちの散歩道でした。

もちろん、ユキが来たからには、私たちの散歩の仲間入りです。


猫たちは私の後ろを勝手についてきますが、

どこへ走り出すか分からないユキは、リードをつけての参加です。




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最初のご対面は、高い金網の柵に囲まれた場所を

自由に歩き回って暮らしているニワトリたち。

金網越しのため、直接接触することはないのですが、

初めてニワトリを見たユキはさすがに数回吠えていました。


ニワトリたちは柵の外に出しても、夜になると鶏小屋に戻る習性があるので、

高い柵は逃げないようにというよりも、キツネに食べられないように。

ノルマンディーの田舎にある我が家は、なんとキツネが出没するのです。





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お次は羊たち。


羊たちは見慣れぬ子犬に興味を示すものの、

それ以上近づいて来ようとはしません。

特に雄羊はユキのことが気に入らないらしく、

脚を踏み鳴らして威嚇をしてきます。


その後の話ですが、ユキがもっと大きくなってから、

ふとした瞬間に首輪が外れてしまい、猪突猛進と走り出したことがあります。

目標はあの気に食わない雄羊! 


雄羊はユキに追われて牧草地を端から端へと走り抜けたあげく、

囲いの外まで一目散に逃げ出し、私は真っ青になったことがあります。

そんなこともあって、いまだに雄羊とは仲が悪いユキ。





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隣の牧草地に定期的にやって来るのは牛たちです。

この時いたのはまだ小さい子牛たちながら、

羊よりも興味津々で、柵近くまで大勢で寄ってきます。


その数に圧倒されたのか、ユキもちょっぴりへっぴり腰。

でも羊のように威嚇はせず、みんなで並んで珍しそうに見ているだけの牛たちは

ユキに嫌われることはなかったよう。




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中でもユキが一番仲良くなったのは、馬たちです。


他の動物よりもさらに大きな体の馬ですが、

その緩慢な動きはユキの警戒心を強めることなく。

すぐに鼻キスをし合うほどの仲で、私の方がびっくり。


実は先代のジャーマン・シェパードのアカントとは仲が良くなかった馬たち。

馬を追い立てるのを我が職としていたアカントは、

馬に向かって吠えたり、時には後足に噛みついたりすることもあったのです。

アカントと馬の間に何があったかは分かりませんが、

ユキとは好相性のようです。





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こうして、さまざまな動物がいる牧草地がユキの散歩コースとなったのです。

動物以外にも季節ごとで表情を変えるノルマンディーの風景は、

私の目をも楽しませてくれます。


ユキは牧草地にやって来る見知らぬ野生動物の匂いを嗅いだり、

草花を口に入れてみたり、とても忙しそう。


とにかく、私と猫たちとの散歩道を、

ユキも気に入ってくれたことは間違いないでしょう。









by yokosakamaki | 2019-04-08 00:33 | うちの秋田犬物語

名前を呼んでも来ない犬

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さて、うちの「猫のような犬」である秋田犬のユキ。


まず困ったことと言えば、名前を呼んでも来ないということ。

うちに来る前から私たちが決めた名前の「ユキ」でブリーダーさんは呼んでくれていたため、

自分の名前はすでにちゃんと分かっているはず。


しかしながら外へ出した途端、好き勝手に走り回り、

何度声を張り上げても私たちの方には戻って来てくれない! 

様々な飼い犬歴のあるうちのフランス人、

ファンファン曰く「普通の子犬ならば、呼べば喜んでやって来る」とか。



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犬の飼い方指南を読むと、呼んで来た時に決して怒ってはいけないとのこと。


いえ、怒るも何も

最初からまったく来てくれない場合はどうすればいいのでしょう?


ちなみにうちにいる猫2匹は、名前を呼ぶと私のところにちゃんとやって来てくれる、

まさに「犬のような猫」(笑)。


秋田犬のユキは、うちの猫以上に「猫のような犬」ということでしょうか??? 


したがって、当初の予定だった中庭で放し飼い計画はすぐに諦め、

外に出す時はリードをつけることにしたのです。

まだ子犬のユキには、何といってもしつけをしなくてはいけません。



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リードをつけると、中にはまったく歩かない子犬もいるらしいけれど、

これはすんなりクリア。

何の問題もなく歩き出すけれど、

何か気に入らないことがあるとテコでも動かないユキ。


例えば、うちに来て3日目から、夜は外にある犬舎で寝かせているのだけれど、

賢いユキは犬舎に連れて行かれると分かると、足を踏ん張ったままビクともしない。

ユキを中心点として私はリードを持ったまま360度回転し、

ユキが動く方向へ進むしかないという有様! 

なんて強情な女の子でしょう!!!





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ユキの強情っぷりは、まだまだ続きます。

うちに来た生後2カ月目からすでにお座りができたユキですが、

それはおやつをもらう時のみ。

例えば、私が作業をしている間、中庭の片隅に繋いでおき、

お座りをしたら外して家に連れて帰るというしつけを実行。


が、私が近づくとユキは喜んで飛び掛かって来るため、

なかなかお座りをしてくれない! 

したがってユキの傍に行き、お座りをしなければ、

そのままにして私だけ家に帰ることにしたのです。






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ひどい時になると、半日近くそれを繰り返したこともあります。

家で仕事をしている私は、時間を気にせずに、

いくらでも強情なユキに付き合えるというもの! 


ちょうどその頃、改装工事のために毎日家に来ていた、

ラブラドールを飼っているフランス人の業者さんも、

そんなユキの頑固さにびっくりしていました。


そんな彼に、

「えぇ、これが猫のような犬と言われる秋田犬なんです」と説明しながら、

私も深いため息をつくのです。











by yokosakamaki | 2019-04-01 00:14 | うちの秋田犬物語

猫のような犬

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※愛犬家のためのフリーペーパー「WONDERFUL STYLE」の休刊のため、

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秋田犬と聞いて、どんなイメージをお持ちですか? 


私の実家では柴犬を飼っているのですが、

年に1回しか帰ってこない私にはなかなか懐かず、

帰る度に吠えられる悲しい関係です(泣)。

そのため、柴犬というものは頑固で手強い性格だと思っているのですが、

日本でもほとんど見たことのない秋田犬のイメージといったら、

「忠犬ハチ公」くらいで、ほぼ皆無。


したがって、秋田犬の子犬を探している時に、

フランスのブリーダーさんから詳しく聞いたのが初めてながら、

みんなが口を揃えて言うには「猫のような犬」とのこと。




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フランス語なら「chien-chat」となるのですが、

実は「猫のような犬」とは日本で言われていることなのだとか。

それで調べてみたのですが、

秋田犬を「猫のような性格」と紹介している日本のサイトは見つからず。


海外だからこそ柴犬同様、

「洋犬と比べて日本犬は猫のようだ」というイメージがあるようです。


猫好きの私にとって「猫のような犬」というコメントが、

秋田犬を飼う一番の決め手となったことは言うまでもありません。


でも、「猫のような犬」とは、一体どういうことなのでしょう?




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あるブリーダーさんが言うには、

秋田犬は長距離を走ったりするスポーツマンタイプではなく、

ほとんど寝てばかりいるのだとか。


うちに来た秋田犬のユキもまだ子犬ですから、

猫を追いかけたり、来客に大喜びしたり、

興奮はするのですが、それも一時のみ。

その後はうちの猫たちと同じように寝ているのが日課です。


はしゃぎすぎて家にある物を壊すことは一度もなく、

外でボールを投げて遊んでみても、

3回目くらいからすでにやる気をなくすほどの怠慢さ! 


子犬といえども、すでに「おばあちゃん犬」のように動きがものすごく緩慢なのです。




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また、最初の頃こそ、家の中で粗相をしてしまうことはあったのですが、

生後3カ月を過ぎると、家で仕事をしている私の横に来て、

おしっこをするために外に出たいと催促するようになり、

粗相はまったくなくなりました。


脚だって自分で舐めてきれいにするほどで、

まさに猫のようにきれい好きというわけです!

 

とはいえ、「猫のように」とは、いい面ばかりではありません。


「猫のように自分の好きな時にしか言うことを聞かない」というのが、

実は「猫のような犬」と呼ばれる一番の理由だったのです。







by yokosakamaki | 2019-03-25 00:56 | うちの秋田犬物語

犬と猫は仲良くなれるのか?

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※愛犬家のためのフリーペーパー「WONDERFUL STYLE」の休刊のため、

WEBサイトで連載していた「秋田犬とフランス田舎暮らし」のブログ記事を再掲載します。

ご覧いただいていた方は、再掲載分が終わり、続編になるまで、再度お付き合いください。





秋田犬の子犬のユキを家に入れるにあたり、

私の最大の心配事は猫でした。


うちには家と外を自由に出入りしている、

我が家で生まれた4歳半の兄妹猫2匹がいます。


猫たちが生まれた時から先犬のジャーマン・シェパード、アカントがいたので、

犬に免疫はあるというものの、犬と猫の仲が決してよかったわけではなく。

家の中だけで一緒に暮らしていたならば、事情は異なったのでしょうが、

外で自由に暮らしている犬と猫だったため、

居場所を限定されるわけではないし、お互いの共通する趣味もないし、

言うなれば接点がなかったわけです。




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アカントは家の中に入るのは禁止だったため、

家は猫たちのパラダイスでした。

そこに、子犬のユキを入れるのは、

猫たちのテリトリーを犯してしまうわけですよね。


好きに外に出られる猫たちだからこそ、犬が家にいることになると、

逆に家の中に入って来なくなるんじゃないかという心配があったのです。

案の定、ユキが来てから約1週間は、

家の中に猫たちが入って来ても留まらず、すぐに出て行ってしまいます。




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何が一番問題だったかというと、生後2カ月の子犬であるユキは遊びたい盛り。

すでに猫よりも大きな体の子犬ながら、

猫を見ると一緒に遊びたくて仕方がありません。


反対に猫も4歳半ともなると外では元気に走り回っていたとしても、

家の中ではおとなしく寝ているだけ。

さらには自分の気のない時にちょっかいを出されるのが、

猫としてはもっとも嫌うべきこと。

家の中に入ってくるたびに、子犬に追い掛け回されてはたまりません。



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また、各自の性格の相性もあることでしょう。


メスの黒猫のクロクロは穏やかで、

物事にあまり動じない性格。

したがってユキが遊びに誘っても、気にせずに寝ているため、

遊び相手としてはあまり面白くないのです。


オスでサバ白猫のパシャは神経質で臆病。

ユキがちょっと姿を見せただけで、家の中を逃げ回ります。

パシャが嫌がって逃げれば逃げるほど、

ユキとしては面白い遊び相手なわけです。

となると、パシャはさらに追い掛け回される羽目になり、

ユキはさらに嫌われるという悪循環に。




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とはいえ、さすがに動物たちも慣れることを知っています。

1週間を過ぎると、うちの猫たちは今まで通り、

ユキがいることも気にせずに、日中は家の中で寝ることに。


ユキだって、寝ている猫は遊んでくれないことを学び、

ひとり寂しく遊ぶ、または同様に寝ることにしたようです。

もちろん、時々猫を追い掛け回すこともありますが、

1度、パシャに耳をひっかかれて猫の血の洗礼を受けたユキは、

猫との関係は距離を置くべきものと覚えたことでしょう。


こうしてユキは、ようやく家族の仲間入りをしました。

それにしても、私の夢である、犬と猫が一緒に仲良く寝ている光景が、

いつかは見られる日がやって来るのでしょうかね?






by yokosakamaki | 2019-03-18 00:22 | うちの秋田犬物語