カイ、1歳
※愛犬家のためのフリーペーパー「WONDERFUL STYLE」の休刊のため、
WEBサイトで連載していた「秋田犬とフランス田舎暮らし」のブログ記事を再掲載します。
ご覧いただいていた方は、再掲載分が終わり、続編になるまで、再度お付き合いください。
我が家で秋田犬2匹を飼うと決めたのは、行く行く繁殖をするためなのですが、
そうしなかったとしても2匹飼ってよかったとつくづく思います。
なぜならば、まずは同じ秋田犬といえども、
メス犬のユキとオス犬のカイでは性格が全く違うということ。
フランスでの秋田犬のイメージである「猫のような犬」である、
おっとりマイペースなユキと、
「犬のような犬」といった私のイメージそのままの、
常にオレオレで興奮気味なカイ。
もし、どちらか一方だけだったならば、
私たちの秋田犬のイメージもどちらかで固定されてしまったことでしょう。
また、ユキだけだったならば静かである分、今思うと物足りなかったかも。
でもカイのようなのが2匹もいたら、うるさすぎます。
異なる性格だからこそ、観察していて面白いし、世話するのも楽しい。
同じ犬種でさえもこんなに違うのだから、
異なる犬種で飼われている方なら、さらにさまざまな発見があることでしょう。
そして、2匹いると一緒に遊んでくれる利点があります。
我が家は定期的にパリに通っているため、
それこそ2匹がまだ子犬だった頃は、交互にパリに連れて行ったものでした。
でも大きくなるにつれて、移動させるのがなかなか大変に。
それなら2匹一緒にお留守番させた方が、退屈はしないというもの。
犬たちにとっても、狭い車に乗せられて都会の人混みの中に連れて行かれるよりは、
犬舎でのんびりしていた方がうれしいのでは。
1匹よりも2匹の方が、食費が2倍掛かるのは当然ですが、
世話をする大変さは2倍にはならず、もしかしたら半減するのかも。
何といっても、愛しい犬が2匹いることで、
喜びは2倍どころか無限に広がる気がします。
我が家にカイが来た時は、姉弟のような体格差があった2匹ですが、
5カ月後にほぼ同じになり、6カ月後にカイはユキの大きさを超しました。
そして、ユキに後れること2カ月半後、
カイも元気に1歳を迎え、その体格差は大逆転です。
こうして、秋田犬2匹と1年を過ごした「猫派」だった私は、
まんまと「犬猫派」になったのでした。