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ノルマンディーの風

3月の大雪

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            前日の朝から降っていた雪は、
            その夕方になっても一向に止む気配がなく、
            FanFanの姪っ子の新居に夕食に呼ばれていた私たちは、
            長靴を履いて、マイ・スリッパ持参で隣村まで出向いた。

            夕食中も雪の勢いは治まることを知らず、
            さらに問題は風の強さで、
            びゅんびゅん、びゅんびゅんと窓辺に雪を叩きつけてくる。

            姪っ子夫婦は、明日は仕事に行かない(というか行けない)宣言をし、
            私たちも帰れなくなったら大変!といつもより早めにお暇。

            帰りは、雪の吹き溜まりとなった窪んでいる所で、
            車高が高い四駆でも通るのがギリギリだった場所が。
            運転手のFanFanもその積雪にビビッたみたいだれど、
            まあ、ともかく無事に家まで帰って来た。


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            翌朝起きると、外は真っ白な世界!
            は、さることながら、
            まだ雪が降り続いている!!

            このまっさらな銀世界を踏み荒らす前に撮っておこうと、
            2階からカメラを構えると、
            「飯だ~!」と叫びながら雪の上を飛んでくるチビ1匹。

            パシャのテンションの高さは、雪であろうが何だろうが、
            変わらないところがスゴイわ。

            雪の上にはすでに猫の足跡があるところが、
            もう一巡回した後だったらしい。

            すぐにクロクロもぴょんぴょん飛びながらやって来る。
            そうか、雪が深いから飛ばないと渡って来れないのね。
            この時点で猫の足が付け根まで埋まるくらいの深さだから、
            15cmくらいは積もったのかしら。


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            続いて飛んでくるのは、
            FanFanに檻から出してもらったアカントさん。
            この方のテンションもいつもとまったく変わりありません。

            残りの猫2匹もすぐにやって来て、みんなの安否確認は無事完了。
            サロンの中に、猫4匹を入れてほっとひと安心。
            こういう日はみんなが目の前にいないと不安でしようがない!

            と、待てど暮らせど村のパン屋さんに、
            バゲットを買いに行ったFanFanが帰って来ない。
            ようやく帰って来たと思えば、
            途中で動けなくなり、車を置いて歩いて来たらしい。
            家から近所のパン屋さんまでは車で2分くらいの距離なのだけれど、
            その道の途中の積雪がすごくて、なんとFanFanの腰のあたりまであったとか。

            というか、こんな雪の日に四駆とはいえ、
            スノータイヤでもない車で行く?

            とりあえず、大変な思いで買って来てくれたらしい、
            焼きたてバゲットでおいしい朝ご飯を済ませ、
            一緒にトラクターに乗って車を救出に向かった。


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            道の脇に突っ込んだのかと思いきや、
            なんと、車は道のど真ん中に乗り捨ててある。
            しかも、その後に除雪車がやって来たようで、
            当たり前ながら、置き去りにされていた車のところで引き返した跡が。

            「こんな日に通る車なんていない」というFanFanの言葉に惑わされて、
            のんびりと朝食なんて食べている場合じゃなかったじゃない!!

            ま、自分で雪に車を突っ込んでおいて、
            自分で救出しているのだから世話ないわな。

            と、車を救出したところで向こうからやって来るのは、
            迂回してやって来た除雪車ならぬ、除雪トラクター。
            雪国でもないここら辺は、除雪車なんてハイテクなものはありませんから、
            道路の雪を除くのはトラクターに大きなシャベルをつけた、
            近隣の農家の人たちなのです。


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            その間にも、雪は降り続く、降り続く。

            風向きによって周りの風景が時々、クリアになったりするのだけれど、
            完全に吹雪いています。
            同じ道でもそれこそ、人間の腰まで積もった場所もあれば、
            猫の足の長さまで積もった場所もあり、まちまち。
            周りの牧草地から、うちの近所にある教会まで、
            すっかり真っ白けっけ。

            道路は除雪されたし、自分の車も救出したしで、
            いい気になったFanFanはこのまま車に乗って、
            うちの裏手に位置する実家の様子を見に行くことに。


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            こんな大雪は初めてだとか、
            いや、何十年前に一度あったとか言い合い、
            こんな日は家の外に出るもんじゃないと、みんなでうなずき合う。
            でも、家に閉じこもっているのも、みんな退屈なものだから、
            実家でお昼ご飯をご馳走になることになった。

            そこで、再びパンとケーキを買いに村のパン屋さんへ行くことに(苦笑)。


            先ほど、FanFanの車のせいで中断されていた除雪も終わっていて、
            パン屋さんに行く道はスムーズだったのだけれど、
            家の中に閉じ込めたままの猫たちが気になる、と、
            うちに立ち寄ったのがいけなかった。

            除雪されていない細い道に入り、
            曲がろうとしたところで積雪の多い場所にぶち当たった。
            ちょうど目の前にいた高校生くらいの男の子2人を避けようすると、
            あれれ~、と車が横に滑っていく。
            さらにあがくと、タイヤが空回りするばかり。

            男の子たちが押してくれて軌道修正したものの、
            石壁にぶつかりそうになるわで、助手席に乗っている私はヒヤヒヤ。

            もう、お家に帰りた~い!!


            日ごろはほとんど歩行者なんて見ない、
            田舎の村ながら、この日は仕事も学校も行けなかった人々が、
            スキーウェアのような格好で道を歩いている。
            村外れの道では、前日の夜に乗り捨てられたらしい車が数台、
            雪に埋もれて残っていた。

            前夜に家に帰れた私たちは幸運だったらしい。
            というか、こんな日に車に乗る人なんてFanFanぐらいだ!


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            FanFanの実家でお昼ご飯を食べている間も、
            まだまだ雪は降り続く。

            いつも暇している実家の犬、ボキーは、
            私たちに遊んでもらえないと分かると、
            窓から見える白い世界に興味深々。
            外に出してもらったら、雪の上をやっぱり飛び跳ねている。

            動物たちって、本当に雪でも元気よね。。。


            うちに帰ってインターネットが使えないことが分かると、
            仕事をする気もまったくなくなり、
            たまりにたまった針仕事をやっつけることに。

            軟弱人間の代表である私は、
            ぬくぬくと家の中から雪を眺めているのが一番。
            さらに膝の上に猫でものせて手仕事をする、
            これぞ雪の日の素敵な過ごし方というものでしょ!


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            外からは鳥の声も車の音も聞こえず、
            時々、吹きつける風の音がするばかり。
            まだ、雪は降っているけれど、
            外界を覆った白い絨毯が反射する光は、
            家の中をも不思議な明るさで満たしている。
            そんな、いつもとは異なる空間では、
            時間の進み方もちょっと違うみたい。

            異常に明るく、真っ白な世界に囲まれていると、
            世の中から完全に隔離されてしまった気分。
            それとも、光り輝く別の惑星に、
            家ごと吹き飛ばされてしまったとか。
            
            
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            その夜まで降り続いた、
            3月中旬の大雪。

            それは何だか特別な1日でした。




            
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by yokosakamaki | 2013-04-01 01:35 | 春のこと